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月日星とは沿革と名前由来

茶店、休憩所として昭和初期より
日本平で旅人のサポートを続けています

静岡市の駿河区と清水区の境広がる丘陵地「有度山」が観光地「日本平」として全国に名が知られるようになったのは大正最後の年(大正15年)。徳富蘇峰が國民新聞に紀行文を掲載したことがきっかけでした。かねてより清水の地を訪れる機会の多かった蘇峰が、日本平からの景観を「當面には薩埵、清見関の上に富士山が聳え、眼下に三保の松原が横わり、駿河湾から箱根、天城、伊豆の半島一帯は風帆出没の間にある・・、其の眺望に至りては、頼山陽か耶馬渓ではないが実に天下一と申しても差支えあるまいと思う」と描写した記事が、一躍話題となったのです。

日本平「月日星」は昭和27年、日本平山頂にて才茂商店として創業、日本のモータリゼーションが本格化する直前の昭和31年には屋号を「日本平清水屋」としドライブインとしての営業をスタートしました。平成15年に名称を「月日星」に変更しましたが、創業から変わることなく日本平を訪れる旅人をサポートし続けています。

 

月日星命名の由来
三光鳥の鳴き声にちなんで

「月日星」の名称は、本州中部以西で見られる渡り鳥「サンコウチョウ(三光鳥)」のさえずり声が「ツキヒーホシ、ホイホイホイ」と聞きなしされることにちなんでいます。サンコウチョウは、ツバメ同じ4月下旬頃に南方から渡来し、あまり標高の高くない(300~800m程度)山麓で見かけることがあります。静岡県版レッドデータブックでは、準絶滅危惧種に位置づけられており、最近では見かけることも少なくなってきました。
光を呼ぶ美しいさえずりが幸運をもたらす縁起の良い鳥として古くから親しまれ、静岡県の県鳥に指定されているほか、ジュビロ磐田のマスコットキャラクターのモチーフにもなっています。さえずり声は「ツキヒーホシ、ホイホイホイ」ですが地鳴きは「ギィ」と聞こえるようです。夏場に日本平を歩くときには、スズメくらいの大きさで尾が長い鳥を探してみてください。

日本平にまつわるトリビア

「日本平」の由来

「日本平」は度山(うどやま)の山頂及び附近一帯の通称です。呼び名の由来は『日本書紀』、日本武尊(やまとたけるのみこと)の国づくりの物語に遡ります。神話の英雄ヤマトタケルの尊は、数々の苦難をくぐり抜け、東征の旅を続けます。そしてこの地で有名な火攻めの謀略にあいますが、草薙の剣で見事に危機を脱し、日本平で勝ちどきを上げたということです。

観光地「日本平」の評価

大正15年、徳富蘇峰により全国的に名を知られた日本平は、翌年に大阪毎日新聞・東京日日新聞主催の「日本百景」で入賞して以来、昭和 25年に毎日新聞社主催の「日本観光地百選」平原の部で第 1 位、昭和 26年には県立自然公園に指定、昭和34年には国の「名勝」に指定、昭和54年には週間読売主催の「日本観光地百選読者コンクール」平原の部で第 1 位に選ばれるなど、長きにわたり景勝地として高い評価を得続けています。

整備が進む「日本平」

観光ニーズの高まりに合わせ、昭和 9年には日本平登山道路開通、昭和 10年には徳富蘇峰が選んだ 4 箇所の富士山展望地点に顕彰碑を建立、昭和 26年に久能山ロープウェイ開通、昭和34年に「日本平ゴルフ場」開業、昭和39年に日本平パークウェイ(静岡)、昭和47年に清水日本平パークウェイ開通など、観光客をよりもてなすための整備が進められてきました。平成30年春には、日本平山頂のシンボル施設として展望回廊が完成する予定です。

日本平の見どころ(PickUp情報)